キャンプブームの影響もあり、屋外で簡単に遊べるスラックラインは人気を高めています。
しかし、初心者がいきなり始めてもすぐに乗りこなすのは難しく、また運動不足の人が無理をしてしまうと怪我をするリスクが高まります。まずは上達するコツを知り、適切な準備運動や練習をすることが大切です。
そこで、スラックライン初心者に教えたい練習方法やおすすめアイテムを紹介します。
目次
スラックラインに上手く乗るために必要なスキル・コツ
スラックラインを乗りこなすためにはバランス感覚を養うことが大切です。体に余計な力が入るとふらついてしまうので、肩や手の力を抜き、片足で立つ際はラインに乗せていない足の力も抜きます。
さらに、メンタル面の強化も必要です。普段の生活では体験しない不安定な感覚に恐怖を抱いてしまうことがあるかもしれませんが、こわばってしまうと余計な力が入ってしまいます。リラックスをした状態でつま先まで意識を巡らせることが大切です。
また、スラックラインではバランスを取りながら前に進んだり、跳んだり、はねたりするので足の筋肉のバネが重要です。これがしっかりしていると腱に大きなパワーを蓄えることができるので、高く跳んだりスムーズに前に進んだりすることができます。しかし、筋肉のバネが弱いとパフォーマンスをうまく発揮できないだけでなく、筋肉の伸縮性が少ないため怪我にもつながりやすくなります。
このようにスラックラインに上手く乗るには、筋肉を正しく使うことと、余計な力を入れずにリラックスした状態で行うことが鍵です。そのために必要なスキルを身につけましょう。
スラックラインに乗る前の準備運動
ここからは実際にスラックラインに乗る前に行うべき準備運動を紹介します。まずは柔軟体操から始めましょう。体全体の筋肉をほぐします。
体幹の準備運動
左右それぞれできる限り長く片足立ちを行い、バランス感覚を鍛えます。ここで股関節の硬さや足のふらつきが気になる場合は、下半身のストレッチなどを取り入れ、不安を解消していきましょう。
スペースがある場合は、四つん這いになって右手と左足、左手と右足というセットで交互に伸ばしていきます。この場合もそれぞれできる限り長くキープしてみてください。
練習方法
実際にスラックラインを利用した練習方法を紹介します。なお、公園などの屋外を想定しています。
始める前に可能であればラインの下にマットを引くことをおすすめします。地面が芝生であれば衝撃を和らげてくれますが、土や砂利があると落ちた際に怪我などしやすくなってしまうためです。また、最初はラインの高さを低めに設定しましょう。高いと怪我のリスクだけでなく恐怖感を覚えてしまうことも考えられます。
ラインに慣れる
いきなり片足で長い間立つのは難しいので、まずはラインに乗るところから始めます。ラインの上に片方ずつ足を乗せてすぐに降ろすというのを繰り返した後、両足を揃えてラインの上に立ち、浮遊感に慣れましょう。このとき、脚が真っ直ぐになるように意識してください。慣れてきたら足を交互に乗せて前に進んでもかまいません。スラックラインの上に立つことに慣れれば、恐怖感も和らいでいくでしょう。
片足で立つ
ラインに足を乗せる感覚を掴めたら、スラックラインの基礎である片足立ちを行います。バランスが取れるようにラインに乗せる足の膝は少し曲げておきましょう。
片足で立つ際は背筋を伸ばして目線を正面にします。両手とラインに乗せていない片方の足を上手く使いながらバランスをとっていきます。体がふらつくと怖くなり、目線が下に行ってしまいがちですが、さらにバランスが崩れてしまいやすくなるので、注意してください。恐怖を感じても目線はそのまま変えないことを心がけましょう。
歩けるようになるコツ
歩く際は一気に進もうとするのではなく、一歩一歩踏みしめながら進むようにしましょう。上級者になれば地面を歩くように、両足をラインに乗せたまま歩くことができるようになりますが、初心者は片足立ちを左右交互に繰り返す感覚で進むと安定します。
片足立ちしているときのバランスの取り方と、歩くときのバランスの取り方は異なります。片足立ちでは体の真下に重心をおきますが、歩く場合は重心を移動させなければならないので、バランスを大きく崩さないように足の動き出しに気をつけることが大切です。
歩いていて一呼吸置きたいときやバランスが大きく崩れた際に、自分の感覚で安定する姿勢(状態)を見つけることができれば、落ちることなくラインに乗り続けることができるでしょう。
おすすめアイテム
ここからは初心者も利用できるスラックラインセットと練習に使えるグッズを紹介します。
初心者におすすめのスラックラインセット
スラックラインセットとは、スラックラインが楽しめる道具がセットになっている商品のことです。
品質が悪いものだと、塗装された色が洋服につく場合や破損するおそれがあるため、購入する際は安全保障などを確認するようにしてください。
GIBBON(ギボン)「CLASSIC LINE(クラシックライン)」
ドイツ製のスラックラインセットで、15メートルと25メートルの2種類展開しています。ドイツの製品安全法(ProdSG法)に基づいて検査され、安全性が認証された製品に付けられる「GSマーク」付き。
ラチェット(巻取り器具)カバーが同封されているので、万が一の怪我防止にも利用できます。特にお子様にとって安心でしょう。
商品情報
ライン幅:5センチ
付属品:ライン、ラチェット、ラチェットカバー、ツリーウェア
素材:ポリエステル
詳細はこちら
MACACO(マカコ)「 Classic Line(クラシックライン)」
イギリスのブランドで、欧州だけでなくスラックライン発祥地であるアメリカでも支持されています。日本の検査機関でのテストを実施済みです。
16 メートルと26メートル(ロングライン)の2種類展開。日本語の説明書とトリック集が同封されており、初心者でも安心して使うことができます。
商品の特徴は、ラインの柔軟性を追求しており、弾みを強化してあることでスラックラインの醍醐味である、はねる動きが思いっきり楽しるという点。専用のリュックが同封されているので、このセット1つでスラックラインを持ち運び、屋外で楽しむことができます。
商品情報
ライン幅:5センチ
付属品:ライン、ラチェット、ツリーウェア、収納袋、日本語説明書、日本語トリック集
素材:ポリエステル
詳細はこちら
練習に使えるおすすめグッズ
スラックラインの練習に適したグッズを紹介します。
スラックレール
スラックレールはスラックラインの練習用としてジリリタ社が開発したものです。スラックレール エス、スラックレール ティー、スラックレール コンパクトの3種類展開しています。エスは浮遊感を強化している上位モデルです。ティーはエスを使いやすくしたもので、連結の構造が異なります。コンパクトはエスを小さくしたモデルです。
全てのモデルが発泡ゴムでできており、床の上に置いて使用します。場所を取らないので家に置いても邪魔になりません。このグッズを使用することで体幹やバランス感覚、集中力を鍛えることができます。また、スラックラインの疑似体験ができるので、実践的な練習が可能です。
商品情報
ライン幅:5センチ
付属品:本体、ジョイントパーツ(スラックレール エス)/本体、スラックバンド(スラックレール ティー、コンパクト)
素材:発泡ゴム(本体)、ポリエステル・ナイロン(スラックバンド)
詳細はこちら
スラックラック クラシック
先ほどスラックラインセットを紹介したGIBBONが販売している商品です。室内でも利用できる簡易版のスラックラインで、固定する必要がなく防止パッドが付いているので床を傷つける心配はありません。従来モデルより軽量化され、持ち運びも簡単になりました。
通常のスラックラインと似た感覚で楽しめるので、早く上達することができるでしょう。ラインの長さは2メートルと3メートルに調整でき、別売りのエクステンションを使用すると4メートルまで広げることができます。
商品情報
ライン幅:5センチ
付属品:クラシックライン4.5メートル1本、ラチェット1個
素材:スチール(ラック)、ポリエステル(ライン)
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ストレッチポール
体幹を鍛えたり背骨を整えたり、体全体のケアにおすすめのグッズです。スラックラインを行う前にバランス感覚に不安を覚える場合は体に歪みがあるかもしれません。この機会に体のメンテナンスを始めてみるのもいいでしょう。
スラックラインは娯楽にぴったり
スラックラインは子どもから大人まで幅広く楽しむことができます。乗れるようになれば家族や友人、職場の同僚など様々なコミュニティ間で娯楽アイテムとして大活躍するでしょう。
しかし、体格やバランス感覚などによって、すぐに乗れない人も多いと思います。スラックラインは高度な技に挑戦しなければ、ラインの上に立つだけに見えるので、簡単と思われがちですが、普段使用していない筋肉を使用するなど、いきなり始めてしまうと怪我につながるリスクも考えられます。初心者はまず練習をしっかりしてから乗ることをおすすめします。